三木清

人生論ノート――名誉心について

p45 名誉心と虚栄心とほど混同され易いものはない。しかも両者ほど区別の必要なものはない。この二つのものを区別することが人生についての智慧の少なくとも半分であるとさえいうことができるであろう。名誉心は極めて容易に虚栄心に変ずるものである。個々…

『人生論ノート』――虚栄について

▼p39 虚栄は人間の存在そのものである。人間は虚栄によって生きている。虚栄はあらゆる人間的なもののうち最も人間的なものである。 三木清『人生論ノート』 五つめの章――虚栄について 人生論ノート (新潮文庫)posted with amazlet at 12.07.01三木 清 新…

人生論ノート――習慣について

▼p34 私が恐れるのは彼の憎しみではなくて、私に対する彼の憎しみが習慣になっているということである。 それでは、実に10ヶ月ぶりになりますが、人生論ノートのエントリをはじめさせて頂きます。 三木清『人生論ノート』 四つ目の章――習慣について人生論…

人生論ノート――懐疑について

三木清『人生論ノート』 三つめの章――懐疑について。 人生論ノート (新潮文庫)posted with amazlet at 11.09.14三木 清 新潮社 売り上げランキング: 24092Amazon.co.jp で詳細を見る 節度ある懐疑について この章の主題である「懐疑」については、特に難しい…

『人生論ノート』で読み解く『まどか☆マギカ』

哲学者 三木清の散文集『人生論ノート』の「幸福について」の章を引用し、アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の登場人物が幸福であったかを説く。 自分が幸福であること 幸福は徳に反するものでなく、むしろ幸福そのものが徳である。もちろん、他人の幸福につ…

『人生論ノート』――幸福について

人は誰でも、幸せ探す、旅人のようなもの 疑いなく確かなことは、過去のすべての時代においてつねに幸福が倫理の中心問題であったということである。ギリシアの古典的な倫理学がそうであったし、ストアの厳粛主義の如きも幸福のために説欲を説いたのであり、…

『人生論ノート』――死について

近頃私は死というものをそんなに恐ろしく思わなくなった。年齢のせいであろう。以前はあんなに死の恐怖について考え、また書いた私ではあるが。 哲学者である三木清の『人生論ノート』は私の愛読書だった。ここのところ繙いた記憶はないが、すでに二桁に達す…