ワンピ68巻感想

 ときどきやってるワンピコミックス派の感想エントリです。
 未読の方はネタバレ注意。

 
 
 
 もう68巻か。
 もう68巻なのにグランドライン後半の海のファーストステージか。
 これは200巻いくで!
 少なくとも今からペースを速めても150巻はほぼ確実だろう。(今でもペースがかなりあがってるし)
 
 
 
 ところで68巻、また面白くなってきた。
 戦争編のドキドキワクワク感に通じるものがある。
 話がいっきにふくらんでいく感じがいいのだろう。
 これ、次はどう転がるんだ、という感じ。
 魚人島のパートが多少野暮ったかっただけに、いっきにギアを上げてきた印象を受ける。
 
 
 

海賊同盟

 ルフィ率いる麦わら海賊団とロー率いるハートの海賊団が同盟を組む。
 
 いいですねえ、これ、いいですねえ。
 同盟を組むって、仲間になるのとはイコールではないのですが、それがいい。
 何かしらの利害の一致。
 裏切りのリスクを負う度胸。
 利用し、利用されまいとする腹のさぐり合い。
 共闘のロマン。
 ――って、ルフィにはあんまり関係ないことですけどね。
 
 後半の海ともなると四皇の傘下にある海賊団が大多数を占める大所帯。
 白ひげ海賊団も、えっと、何番隊まであったか覚えてないけど、二桁以上の海賊団の集合体だったわけで、もはや「人」ではなく「団」で数えるレベル。
 麦わら海賊団もこれからは「仲間」を増やすというよりは「同盟」「傘下」を増やすことになるのだろう。
 
 と、考えると、これまで以上に登場人物が多くなってしまう。
 今回、ローが単独で動いていてハートの海賊団の他のメンバーが一切顔を出していないのも登場人物をなるべく少なくしようという配慮が少なからずあったはずだ。
 
 
 
 さて、ローは同盟を組むメリットとして四皇の一角を崩せる可能性を提示したわけだが、
 ルフィから積極的に「その四皇って誰のことだ?」と尋ねている点も興味深い。
 これは「それってシャンクスのことじゃないだろうな? そうだったオレは同盟なんて組めねぇ」という意味でもあるのだろう。
 同時に、ローのターゲットがビッグ・マムであることを期待したに違いない。
 魚人島で因縁を持ったビッグ・マムとの対決は楽天家のルフィであってもさすがに現状の戦力だけではつらいと考えているはず。
 結局、その四皇とは誰のことかは読者には明かされなかったが、ビッグ・マム以外の四皇と急いで事を構える必要はないと思われるので、きっとビッグ・マムなのだろう。と予想する。
 
 
 

懸賞金額

 同盟といえば、同世代のルーキーたちも同盟を組むらしい。
 「窮地から脱する」ような危機的状況でない限り、同盟を組む目的は打倒四皇以外にないような気がするが、それはさておき……
 ルフィたちが二年間不在だった海で大いに成り上がっていることは賞金の額を見るだけでもすぐ察せられる。
 
 ●キッド海賊団
  ・ユースタス・キャプテン・キッド 4億7000万
  ・キラー 2億

 ●オンエア海賊団
  ・スクラッチメン・アプー 3億5000万

 ●ホーキンス海賊団船長
  ・バジル・ホーキンス 3億2000万
 
 ルフィが4億で、ローが元4億4000万、敵のシーザーも3億……
 
 クロコダイルの8000万にびびってた頃が懐かしいw
 一方、ドフラミンゴは元3億4000万の賞金首で、今のレートからしても違和感がない評価価格。
 
 
 

ドンキホーテ・ドフラミンゴ

 前半の海から異彩のオーラを放ちつつも、その真価は未だヴェールに包み隠されたままの七武海のひとり、ドフラミンゴ。七武海に加盟した時点で懸賞金額は動かなくなっている。
 
 そんな彼の名が予想だにしなかったところでローの口から漏れる。
 闇のブローカーとしてジョーカーの通り名を持つ者の正体がドフラミンゴだという。

 このまま一気に正体が明かされそうな予感がしますね。
 
 
 

覇気

 68巻10ページのルフィの台詞
 
「こっちで覇気使えんのは
 おれと
 ゾロと
 サンジ…」
 
 さらっと何言ってやがんだw
 
 やはりというか、使えたのか、ゾロとサンジも。
 
 見聞色の覇気はあれですね、ドラゴンボールでいう「気で他者の位置を察知する」のと大差ないですね。
 あんまりマントラ的な読みの技法としては使われていない。エネル戦でマントラの設定が曖昧になっていったことを考えると、せいぜい「不意打ちに耐性がついた」くらいの表現に留めておくほうがいいのかもしれない。
 
 武装色の覇気も、要は「自然系能力者に触れられる」ということだけ分かっていればいいみたいだ。
 攻撃力を高める特性の方は、加撃部分が金属化しているかのような表現に統一しつつあるように見受けられる。
 
 それとも、今後、もっと覇気の真髄に迫るような使われ方がなされるのだろうか。
 
 
 

戦闘の形式

 ワンピは従来、魚人島でみせたようにモブキャラまで1対1で戦う展開が多かった。
 すべての船員に見せ場を設けられる反面、キャラを一人ずつ掘り下げるため時間がかかっていた。
 しかし今回は各員でタイマンを張る気配はない。敵の頭数が足りていない。一応、ルフィがシーザーを、スモーカーとローがヴェルゴを狙う必然性はあるが、ゾロやサンジは今のところ浮いているし、敵のスマイリーとモネもタイマンを張るという考えは持っていない雰囲気だ。
 
 集団戦の漫画的な描き方としてワンピがどういう方向性に至るのか興味は尽きない。
 
 
 
 以上です。