日本の近代文学の遷移
中村光夫『風俗小説論』エントリ第3回。
のはずが、内容は中村光夫と無関係。
今回の一連のエントリを書くに当たって文学史のおさらいをしたが……おさらいもなにも、そもそも もとから頭に入っていなかったようだ。
調べてみるとごちゃごちゃしていて頭に入らない。
文学に興味のない受験生たちが文学史を完全にスルーすることについて、賢明だとしか言いようがない。
多分、それぞれの主義に相当する作品を二、三冊読んでいないとつらい。
そして私は読んでいない側の人間だ。
ちょっと頭がパンクしそうなので、息抜きとして、かなり乱暴なまとめ方で済まそう。
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写実主義
坪内逍遙「書き言葉と話し言葉を同一するですます」
二葉亭四迷「でも、あんたの作品はその域に至ってないのだ。だから、私が『浮雲』で完成させておいたのである」
↓ おめでとう! 写実主義は浪漫主義に進化した!
浪漫主義
森鴎外「封建制度をぶっ壊せ! 個人の自由な精神、ズバリ近代的自我に目覚めよ! 『舞姫』」
しかし浪漫主義は成熟せず、息絶えてしまった。
それというのも、自然主義がなぜか持ち上げられたため……
反自然主義
メインあればアンチあり。反自然主義文学の登場。
夏目漱石「吾輩は夏目漱石である。ちょう余裕派である」
森鴎外「自然主義コロス。高いところから踏みつぶす。略して高踏派」
谷崎潤一郎「自然主義のやつら変態ばっかで汚いわー、もっと綺麗なもん書かんと。耽美せな」
武者小路実篤「人道的な側面も書こうや。トルストイ大好きの白樺派です」
新現実主義
反自然主義 四天王の一角に喧嘩を売るものがいた。
芥川龍之介「白樺派は人間を綺麗に書きすぎ。醜悪な側面も書こうぜ」
武者小路実篤「ぐぬぬ……」
田山花袋「おお、同志よ」
芥川龍之介「なにが同志だ。人は共通の敵を持つと隣の敵を仲間だと勘違いしやがる」
プロレタリア文学
自然主義はしかし強い。文壇の主流を占め続ける。
私小説(自然主義の形式)にあらずんば小説にあらず、という圧倒的雰囲気。
対抗馬として出てきたのがプロレタリア文学。
小林多喜二「私小説バカばっか。『蟹工船』で島流しじゃ」
新感覚派
プロレタリア文学と同じく、自然主義文学への有力な対抗馬。だった。
川端康成「関西弁でしゃべりおす」
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明治時代から昭和の戦時下までの文学史は、上記の通り。
多分におふざけです。
(でも同じ調子で西欧文学史を誰かまとめてくれないだろうか。自分でまとめるには、意外と資料が少ない。誰が誰に影響を与え、その結果どうなったのか、という相関図が欲しい。)
*1:戦争が悪い。