ONE PIECE 64巻

 64巻か。先は長い。
 書き手が「折り返しを過ぎたところだ」といったところで、それを信じてはいけない。いや、事実ストーリーライン上では中間地点を過ぎたのだろうが、書かれる量としては三分の一を過ぎたと考えるのが妥当であろう。
 創作の経験がある人なら分かると思うが、後になればなるほどいろいろと詰め込んでしまい、予想以上に長引くのである。ワンピはきっとまだまだ続く。続いてしまう。最低でも150巻まで続くだろう、と予想する。
 
 さて、それはともかく、64巻である。感想はメモ程度に留めておく。
 
・懸賞金4億
 隠遁していたルフィが海賊稼業に復帰し、ようやく己の現行の懸賞金額を知る。
 ジンベエいわく、3億を超えたらそうそう上がらないものらしい。そんなことを言っているジンベエも4億の首に格上げされているらしい。
 黒ひげが台頭して以後、新たな時代を迎えているので懸賞金額が従来の基準を超えても不自然ではない。とはいえ、この辺りが上限になるのだろうか。
 
・囚われの三名、水位の上昇する部屋
 そういえばこういう聖闘士星矢っぽい展開、昨今じゃ流行らなくなったのかな。
 
・そういえばゾロの左目は閉じられているが、いつ開くのかしらん。
 失明しているとは思えないので、片目を瞑るのは修行の内、とかそのうち言うのでしょう。
 それとも乙女座のシャカのようにコスモでも高めているのか。
 
・ボーディの白髪化
 なんかパワーアップしたようで、それはいいんだが、エネルギー・ステロイドの存在は魚人島以後の物語の伏線になっているのだろうか、とふと思った。
 
・王妃暗殺の真犯人がホーディだった件
 ギャーッ!
 そんな安易な。図式が一気に単純化されてしまった。ホーディをぶちのめしさえすればいい、従来のワンピ展開。
 その分、しらほしが真実を知っていた件が光るわけだが……。
 
・覇王色で5万人K.O.
 ご、5万人……。魚人島の無法者7万人と魚人島までやってこられるだけの力量を持つ海賊3万人、計10万人の実に半数……が一瞬で戦闘不能に。
 弱いものイジメに見えてしまった。
 雑魚戦抑制装置と考えれば読者にはむしろ有り難いのかもしれない。
 と、それはともかく、麦わら海賊団には、10万人を相手取っても圧倒的優勢でいられるという実績ができるわけですね。今後も艦隊戦のような多勢vs多勢の展開が見られるようになる、ということか。
 
・サンジが空を飛んだ件
 私は一向に構わんッ!!!
 というか、むしろ応援する。これで相対的にCP9と六式の株があがるというもの。ルフィも「剃」の術理を使って高速移動できるわけだし、六式はやっぱりグランドラインで通用する武技なんだというところで。
 
・七つの変形点を強化一新
 このお題は余所でさんざん行われているようなので割愛。
 
・海軍で起きた大きな事件
 SBSにほのめかされている。センゴクの後任が誰になったのか等、気になる。