2009-11-22 更新していないことが更新の動機 創作 「線路」 「線路は続くよどこまでも」 と歌う子供の見る先は 一体どこへ通じているのだろう。 決して重なり合うことのない二本のレールは その実、分かれを知らぬ夫婦の鏡。 どこまでいっても適切な距離を保ちながら役目を全うするだろう。 錆かかった線路の上に降り立って レールの上でバランスをとる。 隣のレールで彼女が真似る。 伸ばした手の指先が触れ合う距離。 子供の体格の、子供の距離。 「線路は続くよどこまでも」 永遠の国の見える時代。