机の引き出しから飛び出した青い存在は四次元の腸によって眼鏡の少年を直に腹の中に取り込んだ
テキスト
目を閉じ、苦渋ゆえの汗を球状の頭部に浮かべながら道化のごとき造形をした彼は切実なる思いを呟いた。彼の精神を逼迫させる某かの要素――それはけっして彼の首を締め付ける太い首輪がきつく締め付けてくるからではなかった――はどす黒い靄のように彼の心にまとわりついた。我々は彼の思案する内容を知る術を持たないが、黒い縦の線にすぎないトーンの向こう側に青いボディをなぜか思い浮かべるのであった。
呟き
ネタにしかならんがな!
一次元化の難解さに背を向けて逃亡してしまいそうになったが週に一度の鍛錬だと思い斜に向き合って(それを向き合うといっていいものかどうか)、えい、やっ、とかけ声勇ましくやっつけた。一応この企画の当初に立てた自分ルールのために対象があきらかにドラえもんだと分かっていながらも、それを全く知らないかのように書き出したが、自分を欺き通すには無理があって、最後には彼を知っていることが前提の文章を導く結果となった。別にドラえもんをドラえもんと表記していけない法はないし、どこまでが読者と共通認識と見なすかを論じるならばドラえもんは共通の知識と見なして問題ないレヴェルのはず。
画像は今後は風景に絞り無作為に選択するべきか、思案中。
おまけ
「ヘイ、ユー。
そう、そこのあんただ。あんただといったらあんただよ、他に誰がいるってんだい。
あんた、今こっちを見たよな、オレの方をさ。あ、この人知ってる、って思ったんだろう? 隠さなくてもいいさ。オレの知名度は今や世界レヴェルといって過言はないからな。
まあ落ち着きな。本当のところをいえば、あんたが焦ってしまうのも無理はないと分かっているんだ。
耳だろう? オレに失ったはずの耳がついていることであんたは動揺している。こっちはちゃんと分かってるんだ。
うん? なんだ、違うのか? ははあ、さてはこの凛々しい筋肉に目を奪われているといったところか。オレの筋肉を見てどう思う? すごく? すごく、なんだ? はっきりといってみたまえ、男は度胸というだろう。
今、なんといった? テレビで見るよりも男前だといわなかったか? なに、違う? テレビで見るよりもおぞましいといったのか?
やれやれ……。
よりしい。ユーにはお礼がしたい。ペンタゴンとブラックホールも真っ青の四次元殺法をお見舞いしてあげよう。遠慮することはない。よい記念になる。それともロシアの偉大なファイターが使うなぜか英名のあの技、ファイナルアトミックバスターがお望みかね? 私の頭に着いているこの道具がどのように用いられるかは知っているだろう?
さあ、オーディエンスも集まってきたところだ。行こうか! 空を自由に飛びたいなッ?
HAHAHA!!!
冗談だよ、冗談! 本当に冗談さ、友好のしるしに握手でもしようか。うむ、これでユーとはフレンドだ。感動のあまり投げ飛ばしてしまいそうだよ!
HAHAHA!!!
イッツジョーク、It is ジョークだよ、HAHAHA!!!
おっと、もう収録の時間だ、スタディオに戻らなければならない。ユーとはここでおわかれだ。グッドラック、ベイベー!」